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近代想感
「近大想感」は、近畿大学大学新聞第400号(平成10年9月号)から始まったコラムです。大学の出来事や社会情勢など、時々の事柄について触れています。
このコラムは広報課員が持ち回りで担当しています。
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Vol.54 「2007年問題」
第454号 (平成17年4月1日)
 「あれから40年─」。漫談家・綾小路きみまろさんが、ひょうきんな雰囲気で中高年の女性を、若かった日の姿と比べて皮肉り笑いをとっている。
 
 作家・堺屋太一さんが、小説「団塊の世代」を書きはじめたのは、きみまろさんが懐かしむあの日から10年後の30年前。人口数が他の年より突出して多い世代を、団塊の世代と名づけて、その近未来を予測した物語だった。団塊の本来の意味は別にあるが、当時の社会に急速に広まった。
 
 この団塊の世代の定年が2年後の2007年にはじまる、ということから「2007年問題」という言葉が生まれた。経済的にも社会的にも大変な影響があるだろうことが心配されている。
 
 この「2007年問題」は、実は大学にとっても別の意味で重要である。ご存知「大学全入時代」のはじまりの年で、当初予測が前倒しされ、大学倒産の時代がそこまで迫っている、と警告されている。
 
 そんな状況の中、近畿大学の40年前は、創設者世耕弘一先生が逝った年だった。先生の建学の教えを胸に刻み、後に続くことを誓った年でもあった。そして30年前は、待望の附属病院が開院した年だった。今では3病院ともなり、法科大学院から幼稚園までの総合教育研究機関に躍進してきた。
 
 あれから40年、そして30年─。先人の築いてきた歴史に感謝しつつ、現在の地位に安住しないでいたい。そしていつも未来を見つめていたい。創立80年目の新年度にあたり、そう思う。