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世界最高水準の研究拠点 西日本の私大で2校だけ
世界的研究教育拠点形成のため、文部科学省が進める「21世紀COEプログラム」に、本学は2年連続で選定される快挙を達成した。
今年COEに選ばれた大学は56大学。その内、私立は21大学で、西日本の私立大学で2年連続選定を受けたのは、本学と立命館大学だけとなった。
クロマグロの完全養殖達成など 実績と将来性に大きな期待
今回「学際・複合・新領域」分野で選定を受けたのは、昨年6月、世界で初めてクロマグロの完全養殖に成功した本学水産研究所と大学院農学研究科水産学専攻および国際資源管理学専攻が提出した「クロマグロ等の魚類養殖産業支援型研究拠点」に関するプロジェクト。熊井英水所長・教授を拠点リーダーに、クロマグロなどの有用魚類の高度養殖技術に関する開発研究と養殖産業の世界的な拡大を支援・協力する最高水準の研究拠点形成を目指す。
拠点となる水産研究所は、魚類増養殖の研究教育を産業規模で行ってきた唯一無二の機関、また、大学院農学研究科水産学専攻および国際資源管理学専攻は魚類増養殖の基礎的知見を集積してその発展を支えてきた実績を持つ。
完全養殖に成功した養殖仔稚魚・親魚を用いて、成育、成熟、産卵、などについての生理生化学・育種学的検討と種苗量産技術、実用配合飼料と環境保全対策、肉質・安全性、放流と資源動態及び生産流通調査と本拠点研究の波及効果などについて検証する。
水産学専攻および国際資源管理学専攻の学生はもちろん、海外からの多くのポスドクや研究者を加えた充実した研究組織を通して、世界の養殖産業の発展や生物資源管理に貢献する有為な情報と人材を発信する。
研究の中心となる本学水産研究所は昭和23年、戦後の食糧難を救うべく、近畿大学初代総長・世耕弘一先生が和歌山県白浜町古賀浦に「白浜臨海研究所」を開設した。以来「獲る漁業からつくる漁業」への転換を旗印にマダイ、カンパチ、シマアジ、イシダイ、ヒラメ等の養殖に次々と成功。また、両者が持つ優れた形質を兼ね備えた価値の高い魚種を作るため、交雑種の研究も行い、ブリヒラ(ブリ×ヒラマサ)やキンダイ(イシダイ×イシガキダイ)、マチダイ(マダイ×チダイ)など、市場に流通する魚を作り出す研究成果もあげてきた。
現在、本学水産研究所が開発した網いけす方式などの養殖技術は、日本だけでなく世界各国に広がり、世界をリードする研究成果を数多く発信し続けている。
昨年完全養殖に成功したクロマグロなどのマグロ類は捕獲が禁止されているクジラ類のように、ワシントン条約で規制をかけようとする動きがあり、クジラに続いて日本の食文化の危機が叫ばれている。
世界をリードする研究成果発信 日本の食文化を守る貴重なテーマ
マグロの王様であるクロマグロの養殖の確立が、規制の動きに歯止めをかけ、日本人が好きなマグロ資源を増やし、いつまでも食卓に上る「日本の食文化」を守るためにも、このプロジェクトの推進は大きな意味を持つ。
現在捕えた幼魚をいけす内で成魚にまで飼育するクロマグロはすでに「養殖」の名前で市場に出回っており、ビジネスとしても定着してる。しかし、昨年達成した「完全養殖」によるいけす内での資源の循環・増殖を実現することは、将来的に外洋への放流なども含め、資源保護の観点から、インパクトは非常に大きい。
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