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文学科 日本文学専攻

最終更新日:2010/3/10

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日本文学専攻の講義を担当している国際人文科学研究所の奥泉光教授が第62回野間文芸賞を受賞しました。受賞作は『神器 軍艦「橿原」殺人事件(上・下)』(新潮社)です。


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コース制カリキュラム

 日本文学専攻は、開かれた世界文学の中の「日本文学」の実現、その人材の輩出を目指して「言語・文学コース」「創作・評論コース」を設けています。
 「言語・文学コース」では、日本語のさまざまな状況と記紀・万葉の古代から近現代に至る日本文学の思想、表現のテクノロジーを学び、「創作・評論コース」では、文学の創造と批評のテクノロジーを日本のみならず、諸外国のさまざまな芸術、文学、批評の思想・表現を通して学び実践していくことを企図しています。
 この二つのコースは、文学における創造と研究の二つの側面がもつ強度を指標に境界を設けていますが、根底において両者は融合・交流しているのです。
 カリキュラムでは、創造と研究の二つの側面をコースとして独立させると同時に、多様なプログラムを通して両者の融合と交流を図っています。両者は独自の領域を誇っていますが、学生が自分の希求・好尚に応じてさまざまなモティーフ、才能を開花させ発揮できるようにカリキュラムを動きのあるものにしています。
 日本文学専攻の「文芸」は、詩歌・小説・批評・文学研究だけではなく、その中に織り込まれた歴史、文化、社会、思想、ジャーナリズムなどの意味を含んでいるからです。

[言語・文学コース]

 このコースは、日本語にかかわるさまざまな言語状況と「語り合うこと」・「読むこと」のテクノロジーを探究します。前者はコミュュケーションを軸にコトバの実際的な運用が言語の本質を、後者は文学テクストや文化現象の享受や分析を軸に表現の機能や意味や歴史を学びます。それは何よりも相手(他者)の「語る=書く」ことを正確に「聞き=読み」、そして、自分の考えをコトバで「表現する」ことが現実社会を生きてゆく重要な支えになるからです。
 そこで、このコースのカリキュラムは、教室を飛び出すフィールドワークや情報処理や文献探索やテクスト読解の方法など、基礎的な技術からさまざまな理論および多彩な読みにいたるまで、広汎な角度からアプローチするものとなっています。こうしたカリキュラム構成によって、グローバルな文化交流に貢献する日本語教師や中学・高校の国語教員、図書館司書、博物館学芸員、マスコミ・放送関係、編集者、研究者など、あらゆる世界へと羽ばたいてゆく真の力を蓄えてもらうことを自指しているのです。
言語・文学コースのカリキュラム表
言語・文学コースのカリキュラム表(2007年度入学者まで)

[創作・評論コース]

 このコースは、文学の多様な創造と批評のテクノロジーを実践的に学び、21世紀の杜会が求めている超ジャンルの知性と想像力を備えたさまざまの表現者、実作者を育成することを目指しています。そのために、基軸として読むこと=書くこと、見ること=作ることを通して言語による批評と創造のテクノロジーを訓練するカリキュラムを置いています。さらに世界に向けて横断するさまざまの文学ジャンルとその技法やそれらの源泉となっている現代の「知」の地平を見渡したカリキュラム、それをプロデュースし編集・デザインするカリキュラムを配置しました。
 このカリキュラムの構成は、創作と評論の実践を「入門」・「方法」・「講読・歴史」・「応用・実践」を軸に区分けしていますが、その組み合わせ方は自由です。その自由な組み合わせを通して小説家、評論家だけではなく、ライター、新聞記者、編集者をシミュレートし、情報産業のコーディネーター、プロデューサー、コピーライター、宣伝部員、図書館司書、学芸員、予備校・塾の講師、教育者、研究者などを輩出することを目標としています。

創作評論コースの活動紹介

創作・評論コースのカリキュラム表
創作・評論コースのカリキュラム表(2007年度入学者まで)



『近畿大学日本語・日本文学』

専攻の雑誌として毎年3月に『近畿大学日本語・日本文学』を発行しています。
内容は学部生・院生・卒業生・教員の創作・評論・研究・書評・便覧(卒業生便り)・修士論文および卒業論文一覧などです。
原稿を応募できるのは、残念ながら日本文学専攻の関係者だけですが、たとえ学部の1年生でも優れたものを書けば掲載されます。
最新の第11号に掲載された創作・論文等は以下の通りです。
これまでの号の目次はこちらです。
創刊号の表紙

転向と「世間」―高度経済成長時代の言説空間廣瀬 陽一
想像力が飛翔するとき―後藤明生『麻デ良城』論―小林 幹也
藤原定家の「御室五十首」における春十二首について
 ―時間/空間の二重配置によって浮彫りにされた作中人物の人間像
 ―組歌に潜められた物語再構築の試み
李 世樹
万葉集巻八 一六五六と一六五七の二首について柴田 雅子
「人間失格」私論―〈葉蔵〉と〈「私」〉のはざま―山田 佳奈
大阪弁と標準語における方言意識石坂 文
〈忍者ことば〉の謎小山 侑以
恋愛至上主義とシンデレラコンプレックス
 ―少女漫画とディズニープリンセスから見る現代の恋愛―
河野 優子
不条理の語り手―ベケット作品における身体と語り―原 英樹



日本文学専攻講演会

毎年、文学研究者・作家・評論家をゲストにお招きして講演会を開催しています。

壇上のシンポジウム参加者
平成21年度は二つの講演会を開催しました。
2009年11月20日(金)にはシンポジウム「セカイ系想像力の可能性とゆくえ」を行いました。参加者は作家・批評家の笠井潔さん、作家・本学講師の小森健太朗さん、本学OB(2009年卒)の長谷川壌さん、司会は映画研究者・文芸批評家の渡邉大輔さんです。
シンポジウムの会場風景
松浦寿輝さん
また、12月9日には文芸学部の文芸フェスタのイベントの一つとして、作家・評論家の松浦寿輝さんをゲストに迎えて、トークイベント「夢の書法をめぐって」を行いました。
松浦寿輝さんと八角教授と学生2名によるトークセッション

『AA』をめぐるトークセッション1
平成19年度は映画監督・小説家の青山真治さんと評論家の上野昂志さんをお招きして、青山監督の作品『AA』をめぐるトークセッションを2007年12月17日(月)に行いました。
『AA』をめぐるトークセッション2

平成18年度は立教大学教授(中古文学研究)の小嶋菜温子さんに「『源氏物語』の光と闇」の題して11月6日(月)に、第30回すばる文学賞を受賞した作家の瀬戸良枝さんに「作家になるまでと、これから―新人作家の小説の方法―」(インタビュー形式でインタビュアーはライター・本学非常勤講師の江南亜美子さん)と題して2007年1月22日に講演していただきました。


平成17年度はドイツの演劇家ミヒャエル・ヘルターさんに〈サミュエル・ベケットの世界を歩く 生誕百年記念 連続講演会〉の一環として「サミュエル・ベケット―頭蓋の世界」と題して11月10日(木)に講演していただきました。
講演中のミヒェル・ヘルターさん
宮澤賢治の原稿のスライドを使って話す木村さん
平成16年度は島根大学教授(日本近代文学研究)の木村東吉さんに「賢治 詩の旅へ」(7月8日)というタイトルで、ミュージシャン・映画評論家・小説家の中原昌也さんに「読む悦び、書く苦しみ」(1月24日)というタイトルで講演していただきました。
木村東吉さん
学生の質問に答える長谷さん
平成15年度は評論家の中森明夫さんに「ニュース・スキャンダル・文学」(7月14日)というタイトルで、またマンガ家・マンガ史家の長谷邦夫さんに「パロディ漫画だ……べし!?―現代日本マンガの生成と裏話」(11月27日)というタイトルで講演していただきました。
長谷邦夫さん
中森明夫さんと司会の渡部・すが両教授
小森陽一さん
平成14年度は東京大学教授(日本近代文学)・評論家の小森陽一さんに「漱石文学をめぐって」(7月10日)というタイトルで、また小説家の松浦理英子さんに「サブカルチャーと純文学」(1月20日)というタイトルで講演していただきました(松浦さんの講演の際には特別ゲストとして評論家の上野昂志さんにも来ていただきました)。
松浦さんの講演を聞く学生
松浦さん・上野さんと司会の渡部教授
松浦さんに質問をする学生
いとうせいこうさんと奥泉助教授
平成13年度は福岡大学教授(日本近世文学)の中野三敏さんに「写楽はどこに消えたか」(12月4日)というタイトルで、いとうせいこうさんに「それでも私が文学にこだわる理由」(1月15日)というタイトルで講演していただきました。
平成12年度は『目覚めよと人魚は歌う』(新潮社)で第13回三島由紀夫賞を受賞された星野智幸さんに「日本文学にラテン系を導入する」というタイトルで講演していただきました。
いとうさんの講演を聴く学生
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